パンチングメタルコラム

Perforated Metal Column

こんなものにパンチングメタルの技術が

2018.03.15

・国内有数の家電メーカー様に製品提供

 パンチングメタルは身の回りの生活用品から産業用途まで幅広く使われています。その代表的な使用例をいくつかご紹介しましょう。まず、屋内用途では、電機・音響関係に数多く使われています。

 家電分野で最も目にする機会が多いのはスピーカーカバーでしょう。かつては無数に開いたパンチングメタルの孔がメカニカルなイメージを感じさせましたが、現在は「孔が孔として見えない、半透過のスクリーンタイプ」に対する要望が増えています。

 ウチヌキは独自の金型技術でスピーカー用途に狙いを定めた、最小径0.5㎜×0.75㎜ピッチのマイクロ孔の加工を実現しています。スピーカーカバーはスピーカーの前面を覆う単なる部品ではありません。その製品の個性を引き立てる意匠(デザイン)製品でもあります。ですから、単純に開口していれば良いというわけではないのです。

 見た目に美しい状態を保つためには、正確でバリのない開口や精密でムラのない送り速度はもちろん、製品平坦度、キズの管理などが必要になります。ウチヌキの独自技術はそのすべてをクリアし、国内有数の家電・音響メーカー様向けに製品提供しております。

 ウチヌキでは1mm未満の微細孔径のパンチングを特に「マイクロパンチング」と呼んでいます。マイクロパンチングは通常、長手方向(送り方向)の縁取りが困難です。しかし、ウチヌキは独自技術で四方縁取りによるスピーカーカバーを提供しております。

・サーバーや電子レンジにも広がる用途

 国際的に進むクラウド化の流れを受けて、サーバーセンターに対する需要が世界各国で増えています。そこで使われるサーバーにもパンチングメタルは多数、採用されています。一般的に、パンチングメタルにおける開孔率は通常40~60%程度ですが、製品の性質上、放熱を必要とするサーバーでは80%の開孔率を求められます。ウチヌキは独自の金型技術を駆使することにより、高開孔率でありながら、トバシなし抜き(※)で四方縁取り加工ができるため、サーバーラック向けのパンチングメタルの製品化に多数の実績があります。 ※トバシなし抜き、トバシ抜きについては技術解説ページをご参照ください。

 どのご家庭にもある電子レンジのドアパネルにもパンチングメタルが採用されています。内側に貼られたシート状のパンチングメタルはマイクロ波を遮蔽する一方、庫内の様子を見やすくします。使われていることが外から一目で分かるスピーカーカバーとは違い、一見、分かりにくいですが、陰ながら重要な働きを支えています。

・屋外では、さまざまな建築外装で大活躍

 ビルやマンションをはじめとする集合住宅ベランダや屋外階段などのパネル、それらのリニューアルに伴う外装化粧パネル、立体駐車場囲いパネル、エクステリアフェンスなど、建築外装分野でもパンチングメタルは活躍しています。この分野で用いられるパンチングメタルの孔はPL法(製造物責任法)施行前は10φ(10㎜)が主流でしたが、施行後は5φ(5㎜)~8φ(8㎜)になりました。誤って指をパンチング孔に入れて傷つけないためです。

 パンチングメタルは斜めから見て、視線が板厚分の角度になると、シートの反対側が見えなくなります。この特徴を生かして、屋外階段やベランダの手すりにパンチングメタルを使えば下から覗かれにくくなります。使われる素材はアルミ、スチール、ステンレスなどですが、重量の関係からアルミ製品が主流になります。

 外装パネルは通常、建物内外の双方から見えます。また、手すりパネルやフェンスは施工後にも人の手が触れます。ですから品質面では、バリが強くないことや平坦度が求められます。両面意匠の場合にはどちらの面にもキズがないことも重要です。ウチヌキはパンチングメタルメーカーとして長年培ってきた金型技術や品質管理ノウハウで、お客様の要求に適うパンチングメタル製品を提供しております。

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